ピアノのコード弾きを始めるためにはコードを覚えなければ話が始まりませんが、具体的にはどのように覚えていけばよいのでしょうか?
経験上覚えやすいと思う、練習の順序をご紹介します。
コードを覚える練習に取り掛かるにあたって、コードフォーム(コード表)がすぐに見れるスマホアプリなどを用意することをおすすめします。
① まずは白鍵のCDEFGABをルートにしたコードを覚えよう!
音階をアルファベットCDEFGABで言えるようになったら、次にまず最初に白鍵のCDEFGABをルートにしたメジャーコードを覚えます。
メジャーコードの構成音は、以前紹介したようにメジャースケールから1・3・5度の音を選ぶことで作ることができます。しかし、全てのメジャースケールをまだ把握していない方が大半だと思うので、少しの理論的知識と共に、コードはフォームで丸暗記してしまいましょう。
基本のメジャーコードが覚えられたら、つぎにメジャーコードの3度を半音下げたマイナーコード(Cm・Dm…)を覚えていきましょう。
Cメジャーを弾いて、次にCマイナーを弾いて…というように、メジャーコードとマイナーコードを交互に弾いて、フォームと音の響きをリンクさせながら覚えましょう。耳を育てるのも大事な練習です。
② 次に♯♭のついた音をルートにしたコードを覚えよう!
①ができたら、つぎに♯♭のついた黒鍵の音がルートになるコードについても、同じようにメジャーとマイナーを覚えていきましょう。
白鍵ルートのフォームが覚えられていれば、全ての音を半音上げる・半音下げることで黒鍵ルートのコードがおさえられます。このためにも白鍵ルートのコードフォームを最初に覚えるのです。
例えばC♯・D♭のコードをおさえたいときを例に考えてみましょう。
Cのコードフォームを覚えていれば、Cを半音上げてC♯に、Eを半音上げてFに、Gを半音上げてG♯にすることで、C♯・D♭のコードの構成音C♯・F・G♯が得られます。
もしくはDのコードフォームを半音づつ下げると考えることもできます。
③ セブンスコードを覚えよう!
①と②ができたら、4つ目の音である7度の音を加えた、セブンスコードについてもさらってみましょう。
セブンスコードもメジャーとマイナーを交互に弾く練習が効果的です。
○♭5・dimコードなどの少し特殊なコードは、今は、楽譜中に出てきたときに順次覚えるのでもよいです。
何より実際の曲で弾きながら実践で覚える!
コード表を見ながらある程度コードをさらい、少し覚えてきたら、完璧になる前でも構いません、実際の曲のコード進行をおさえてみましょう。コード表を見て順におさえているだけでは記憶に残りにくく、いつまでたっても曲が弾けませんし、何より練習が楽しくないと思います。
好きなポップス曲のコード進行を「U-フレット」などで調べて弾いてみるのも、楽しくコードの練習ができるいい方法だと思います。
僕は独学でジャズピアノを始めてまず最初に、スマホアプリでコード表を見ながらある程度フォームを把握し、すぐにジャズ・スタンダード・バイブル セッションに役立つ不朽の227曲 CD付きのコードを弾く練習にとりかかりました。コードの練習と同時に、曲も弾けるようになってくるので、モチベーションにもつながり、1か月ほどで大体の頻出するコードがおさえられるようになりました。
皆さんも今すぐコード表を片手に、好きな曲のコードを弾く練習に取り掛かってみましょう!